E-I balance
神経細胞が受け取る興奮性と抑制性入力のバランスによって神経細胞の応答性質が大きく変化する
興奮性が抑制性入力に対して僅かでも優勢な場合
規則的なタイミングでSpikeが出力される
Naa_tsure.icon一方で神経細胞のSpikeタイミングは通常ポアソン分布(Poisson Distribution)(不規則なタイミング)で記述される
興奮-抑制入力が速い時間スケールで非相関だが、ゆっくりと釣り合っている場合
遅い変化は打ち消され、膜電位が速い変動に支配されるようになる
膜電位はランダムウォークを示し、閾値に達すると確率的にスパイクが発生
Naa_tsure.iconこの場合はスパイクタイミングをポアソン分布で記述できる
loose E-I balance
このようなバランスは2つの条件で自然に現れる
1. 神経細胞間の接続がスパースかつランダム
それぞれの神経細胞が非相関な入力を受け取るようにするため
2. 抑制性の接続が興奮性の接続より多いこと
興奮性入力の方が強いと飽和してしまう?
Naa_tsure.iconInhibitory stabilization and cortical computation | nature reviews neuroscience (2020)と関連しそう
興奮-抑制入力は相関するが、速い時間スケールで入力タイミングがずれる場合
基本的に入力は相関するのでこれらの影響は打ち消されるが、
条件によって抑制性入力と興奮性入力のタイミングに僅かなズレが生じる
Preferredな特徴の感覚刺激の場合は、速い時間スケールで興奮性入力が抑制性入力に僅かに先んじることで、spikeが発生できる時間的猶予が発生する
Preferredな特徴から離れるにつれて興奮性-抑制性入力の入力タイミングの差が小さくなり、Spikeが発生しなくなる
Tight detailed E-I balance
これはloose E-I balanceの条件をスパース→Denseにすることで生じる
The Asynchronous State in Cortical Circuits | Science (2010)
スパースな条件でも、inhibitory plasticity rulesを導入すれば実現できる
Inhibitory Plasticity Balances Excitation and Inhibition in Sensory Pathways and Memory Networks | Science (2011)
E-I balanceの生物学的な証拠